穂村弘さんの『君がいない夜のごはん』の感想です。
あらすじ
人気歌人・穂村弘の
食べものエッセイ集！菓子パンまみれのぐだぐだとした生活の中から産み出された、きらきらとした言葉の連なり。人気歌人・穂村弘の「食べもの」をテーマにした異色エッセイ集。料理ができず、味音痴で、飲食店にひとりで入れない、という著者の奮闘する姿には思わずニヤリとさせられるものの、「自分もそうかも？？」と我が身をふり返ってしまうこと必至です！
君がいない夜のごはん | NHK出版より引用
■本書は、『きょうの料理ビギナーズ』の人気エッセイ「真夜中の電子レンジ」を中心にまとめたものです。
感想
切ない感じのタイトルに惹かれて手に取った一冊。
が、ふたを開けてみれば、くすりと笑えるエッセイ集でした。
食べ物がテーマのエッセイって、美味しいものや高級なものを食べて感動したっていうような内容で、我々は「あーいいな、おいしそう」ってなるような内容が多いイメージでした。
一方この本では、身近な食べ物とのかかわりが多かったです。例えば、牛乳。黒くなってしまえば腐ってるかどうかがわかりやすいのにという話や、カレーを食べたくてカレー屋さんに行ったのに閉まってたら、なかなか他の食べ物を食べようという気にはならないとか。
他にも食事（これも特別高級なレストランというわけでもない）に行ったときの話もありました。例えば、女の子と食事に行って料理の提供が遅かったら気まずくなるとか。「なるほどねー」と思ったり、「あーあるある」と共感できる。
登場する食べ物が身近なぶん、イメージしやすかったり、共感できたりするのもこのエッセイがおもしろく、読みやすい理由なのかと思います。
 | 価格:814円 |
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