【感想】『墨のゆらめき』【胸が熱くなる男同士の友情】

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感想

三浦しをんさんの『墨のゆらめき』の感想です。

初めての三浦作品でした。おもしろかったので、もっと他にも読みたいと思います。

あらすじ

都内の老舗ホテル勤務の続力は招待状の宛名書きを新たに引き受けた書家の遠田薫を訪ねたところ、副業の手紙の代筆を手伝うはめに。この代筆は依頼者に代わって手紙の文面を考え、依頼者の筆跡を模写するというものだった。AmazonのAudible(朗読)との共同企画、配信開始ですでに大人気の書き下ろし長篇小説。

三浦しをん 『墨のゆらめき』 | 新潮社より引用

感想

AmazonのAudible用とのことで、会話が多めでした。移動中に読むには持って来いのテンポのよさ。

薫と力の漫才みたいな掛け合いやユーモラスな比喩に、何度も車内で噴き出しそうになりました(笑)二人のキャラがしっかり作りこまれていて、むしろ濃かったのもよかったです。

筆耕士という職業を知らなかったし、学生の時私は習字の授業が嫌いだったので(字が汚いんです苦笑)、全然書道に興味がありませんでした。

でも臨場感たっぷりの描写に、墨の匂いや作品に宿った魂のようなものを感じ取って、すごいなあ、と素直に思いました。

恵まれた環境で育った力と、悲惨な幼少期を過ごした薫、対照的な二人が相棒になる展開が胸アツでした。

社会問題もあって苦い思いになりましたが、ラストは爽快。二人にはいつまでも酒を飲んではうまい棒を食べ、ああだこうだ言い合っていてほしいな、と思います。

笑いあり、涙ありの男の友情ドラマ、とてもおもしろかったです。

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